2007年
03月
19日
(月)
00:01 |
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岩井志麻子の『タルドンネ ―月の町』(講談社)を読む。
貧しい人々が住む高台の町は、月だけはよく見えたのでタルドンネ(月の町)と呼ばれた。タルドンネで育った梁仁哲(ヤンインチョル)は出張マッサージ嬢を呼び出しては殺していた。
最初、梁仁哲がどんな風に女と会い、なぶって殺すかが余すことなく書かれ、残虐な行為もインチョルに寄り添って淡々と描写される。日本統治時代を生きた老女やインチョルと同い年の刑事、ホテルマン、謎めいた日本女の竹内麻衣子がインチョルとすれ違い、やがてこの物語が竹内麻衣子という小説家が書いている小説だとわかったとき(更に言えば実際に読んでいる本は岩井志麻子が書いている)、自分の見ている夢が他人の夢だったような感触を覚えた。
同じく韓国の連続殺人事件(未解決)に材を得た『殺人の追憶』(ポン・ジュノ監督)を思い出さずにはいられなかった。『タルドンネ』の被害者達は主に(というのは、インチョルは練習のため裕福な老人達を殺してもいた)売春婦で、『殺人の追憶』の被害者達は売春をしていなかったので、女を殺すのに理由は要らないのだと思った。韓国では、ということはなしに。
読んでいる間中、血と精液と辛ラーメンが混ざり合ったような匂い(嗅いだことはない)が、鼻腔の奥に居座って、常に胃が重苦しかった。
竹内麻衣子はどう見ても岩井志麻子だったので、登場するホテルマンも岩井が公言している韓国愛人なのだと思うと、生々しい性愛場面は、覗き見をしているようであった。
貧しい人々が住む高台の町は、月だけはよく見えたのでタルドンネ(月の町)と呼ばれた。タルドンネで育った梁仁哲(ヤンインチョル)は出張マッサージ嬢を呼び出しては殺していた。
最初、梁仁哲がどんな風に女と会い、なぶって殺すかが余すことなく書かれ、残虐な行為もインチョルに寄り添って淡々と描写される。日本統治時代を生きた老女やインチョルと同い年の刑事、ホテルマン、謎めいた日本女の竹内麻衣子がインチョルとすれ違い、やがてこの物語が竹内麻衣子という小説家が書いている小説だとわかったとき(更に言えば実際に読んでいる本は岩井志麻子が書いている)、自分の見ている夢が他人の夢だったような感触を覚えた。
同じく韓国の連続殺人事件(未解決)に材を得た『殺人の追憶』(ポン・ジュノ監督)を思い出さずにはいられなかった。『タルドンネ』の被害者達は主に(というのは、インチョルは練習のため裕福な老人達を殺してもいた)売春婦で、『殺人の追憶』の被害者達は売春をしていなかったので、女を殺すのに理由は要らないのだと思った。韓国では、ということはなしに。
読んでいる間中、血と精液と辛ラーメンが混ざり合ったような匂い(嗅いだことはない)が、鼻腔の奥に居座って、常に胃が重苦しかった。
竹内麻衣子はどう見ても岩井志麻子だったので、登場するホテルマンも岩井が公言している韓国愛人なのだと思うと、生々しい性愛場面は、覗き見をしているようであった。
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