日記、読書、映画。
機械之心
オターマ
2008年 07月 07日 (月) 00:01 | 編集
水沫流人の『マリオのUFO』(MF文庫ダ・ヴィンチ)を読む。
父親の仕事の都合で日本からブラジルにやってきた少年マリオ。父親は工場のそばに柔道場と土俵を作り、柔道とスモウを奨励していたが、ある日、スモウの稽古中に運転手のヒロさんがジョゼを投げ飛ばし、ジョゼは死んでしまう。マリオはジョゼの魂はどこへ行ったのか、どんな姿なのかが気になって仕方なかった。
表題作「マリオのUFO」と短編「リオ・ブランコ」の二作収録。どちらもブラジルが舞台で、作者の分身のような日本人少年が主人公だった。読んでいる間も読んだあとも続く浮遊感は、ブラジルが舞台だからだろうか。照りつける太陽、生き生きと言うよりも猛々しい人間達、生い茂る植物、影の暗さと静けさ。
女性、少女がほとんど登場せず、「マリオ」には、マリオと学校の安藤先生(中年男性)のお医者さんごっこがあったりして、読みようではちょっとエロい。たぶん、作中に死の影が濃いので、生に近いエロスに傾いてしまうのだろう。
オターマ(たましい)を巡るスタンピードにあっけにとられた。素晴らしい。
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