日記、読書、映画。
機械之心
The Wonder Spot
2008年 03月 26日 (水) 00:01 | 編集
メリッサ・バンクの『ささやかだけど忘れられないいくつかのこと』(雨海弘美・訳、ヴィレッジブックス)を読む。
ユダヤ系アメリカ人女性、ソフィー・アップルバウムが主人公の連作短編集。登場する一番若いソフィーは冒頭の「世界のボスはだれ?」の十二歳で、最後の「わたしの奇跡が起きる場所」のソフィーは三十代も終わりに近づいている。アップルバウム一家の二十数年間をソフィーの視点から描き、ソフィーの経験と成長が描かれる。
本書のタイトルからレイモンド・カーヴァーの「ささやかだけれど、役にたつこと」を連想させられたが、原題は、たぶん "The Wonder Spot " で、どうしてこのタイトルだったのかよくわからない。読めばある程度は納得するが。「わたしの奇跡が起きる場所」も原題は"The Wonder Spot " だと思う。長めのタイトルでバンクの前作『娘たちのための狩りと釣りの手引き』を思い出させようとしたのだろうか。
共感したり感心したり、あきれたりしながら読んだ。母子の関係が変化していく様に、ソフィーの成長を見た。意外だったのは、孫たちが祖母に甘えたり心を許していないところで、しかしそういう家庭もあるだろう。祖母が優しくて気前の良い女性であるとは限らない。
残念なことは、各短編の原題が表記されていないところ。この作品の原題はなんだろうと思ったときに、わからないのが、じれったい。本文だったらあきらめもつくのだが。
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright (C) 機械之心 all rights reserved.
designed by polepole...