2008年
03月
18日
(火)
00:01 |
編集
綾辻行人の『深泥丘奇談』(幽ブックス)を読む。連作短編集。
推理小説家の私は、目眩を治療してもらうために近所の深泥丘病院を訪れる。検査のため一泊している病室で、私は壁の染みが顔に見えてくる……
同じ名字の複数の医師、行く先々に現れる咲谷看護師、事情通の妻、色んなことが思い出せない主人公。
本人(主人公)だけが状況に馴染んでいない、何が起こっているのかよくわかっていない、でも深く追求する気力もない。これはもしや一服盛られて判断力がなくなった状況なのではないのだろうか。周囲がこぞって信仰する強力な邪神に、生け贄として捧げられようとしているのでは、と深読みしてみた。一話目の「顔」を読み始めたときは、どんなテイストかわからなくて戸惑ったが、主人公が病院で診察を受けるときに、医師にどんな小説を書いているのかと聞かれ、推理小説(ミステリ)と呼ばれるジャンルだと言うと、
「おや、そうですか。江戸川乱歩とか横溝正史とか牧野修とか、あのような?」
と応える、牧野修のところで、作品世界の約束が飲み込めた感じがして読みやすくなった。
「悪霊憑き」だけ初出が『ミステリーズ!』で、同じ登場人物と設定だが、少し色味が違っていた。
装丁が凝っていて面白かった。余白の落書きを思わせる挿絵の使い方も独特。
推理小説家の私は、目眩を治療してもらうために近所の深泥丘病院を訪れる。検査のため一泊している病室で、私は壁の染みが顔に見えてくる……
同じ名字の複数の医師、行く先々に現れる咲谷看護師、事情通の妻、色んなことが思い出せない主人公。
本人(主人公)だけが状況に馴染んでいない、何が起こっているのかよくわかっていない、でも深く追求する気力もない。これはもしや一服盛られて判断力がなくなった状況なのではないのだろうか。周囲がこぞって信仰する強力な邪神に、生け贄として捧げられようとしているのでは、と深読みしてみた。一話目の「顔」を読み始めたときは、どんなテイストかわからなくて戸惑ったが、主人公が病院で診察を受けるときに、医師にどんな小説を書いているのかと聞かれ、推理小説(ミステリ)と呼ばれるジャンルだと言うと、
「おや、そうですか。江戸川乱歩とか横溝正史とか牧野修とか、あのような?」
と応える、牧野修のところで、作品世界の約束が飲み込めた感じがして読みやすくなった。
「悪霊憑き」だけ初出が『ミステリーズ!』で、同じ登場人物と設定だが、少し色味が違っていた。
装丁が凝っていて面白かった。余白の落書きを思わせる挿絵の使い方も独特。
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