日記、読書、映画。
機械之心
『墨攻』
2007年 02月 08日 (木) 12:10 | 編集
酒見賢一の『墨攻』(新潮文庫)を読む。
趙と燕の境に城を構える豪族の梁氏は、趙軍に攻め込まれそうになって墨家に救援の使者をやるが、田襄子巨子が寄越したのは革離ただ一人だった。戦争の職人である革離は、規律と賞罰で人心を掌握していく。
想像力を駆使して書かれ、想像の余地もあり、自分でこの物語をもっと大きく膨らませたいと望む人がいるというのもわかる。漫画化とか、映画化とかしたくなるのももっともだ。
優れた軍師がいれば小城であっても攻め込まれることはない。守り通せば勝てる。守ることは敵を中に入れないということだが、中の者が敵になると脆い。教科書通りにいくことと、いかないことがある……色々と人生に応用が利きそうなことが示してあった。管理職にある人が会社組織になぞらえて読んだりしそうだ。働きの悪い者を罰として斬首などということは、人権もあるから現代の日本ではもう出来ないだろうが。
すっぱりとした終わり方が歴史書の記述を読んでいるようだった。
映画は映画的に膨らませてあり、あれはあれで良い。実話を元にしたドラマでも、たいていは本人よりも美男美女の俳優が演じるものだし。
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