日記、読書、映画。
機械之心
獣王
2007年 12月 04日 (火) 00:01 | 編集
黒史郎の『獣王』(メディアファクトリー・幽ブックス)を読む。
国内最大規模の動物園アルカに勤務する私は、動物の檻の前で熱心に形態模写をする女性に惹かれ、ひとことも会話を交わさぬまま一緒に暮らすようになる。
前作でデビュー作の『夜は一緒に散歩しよ』は、読みながら不満を感じた部分もあったが、本作では不満を感じる暇もなく読み切った。描かれる世界が大きく細密になっていたように感じたし、ふだん動物や動物園に対して感じている「おそれ」や「あやしさ」が増幅され、余すことなく書かれていて、面白がりつつもおそろしかった。
カバーは冠を頭にのせた短い金髪の人形の写真で、冠の中には小さな動物達がいる。山下昇平の造形で可愛らしいのだが、読み終わってから改めて見てみれば、内容をちゃんと表現していることがわかるし、そうなると単純に可愛いとはもう思えない。
(が、内容を忘れて表紙だけ見れば、きれいな顔をしたさびしげな王子がそこにいる)
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