2007年
09月
29日
(土)
00:01 |
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たまたま手にした本に、先年亡くなったトーベ・ヤンソン(ムーミンの作者)の家のポストに、
" EI MAINOKSIA, KIITOS "
(広告チラシはお断りします)というステッカーが貼られたままになっていたと書いてあった。まるで意味がわからないアルファベットの羅列。文字から情報が得られない心もとなさが新鮮で、その言葉をメモしておいた。
しばらくして再びそのメモを見たら、たまたまフィンランド語のありがとうをおぼえたところだったので、最後の単語KIITOSがありがとうだとわかって、目の前が少しだけ明るくなった。「……、ありがとう」
少し世界が広がった気がした。
" EI MAINOKSIA, KIITOS "
(広告チラシはお断りします)というステッカーが貼られたままになっていたと書いてあった。まるで意味がわからないアルファベットの羅列。文字から情報が得られない心もとなさが新鮮で、その言葉をメモしておいた。
しばらくして再びそのメモを見たら、たまたまフィンランド語のありがとうをおぼえたところだったので、最後の単語KIITOSがありがとうだとわかって、目の前が少しだけ明るくなった。「……、ありがとう」
少し世界が広がった気がした。
2007年
09月
28日
(金)
00:01 |
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十月一日(月)から十一月三日(土)まで、東京自由が丘(世田谷区玉川田園調布)でフィンランド・カフェ2007が開催される。今回のメインテーマは〈自然 - luonto〉
前回は、知った時には終わっていたので、今年は足を運びたい。
公式サイト
http://www.finlandcafe.com/
前回は、知った時には終わっていたので、今年は足を運びたい。
公式サイト
http://www.finlandcafe.com/
2007年
09月
27日
(木)
00:01 |
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帯状疱疹だった。結局あれは。
へそが痛いと言って抗生物質を処方されたが、今度は腹が痛くなった。処方された薬を服みきっても右の脇腹が常に痛むのでもう一度病院に行き、盲腸かも知れないと血液検査をすることになり、今度は異なる抗生物質を出された。その時はへそと腹に赤い発疹が一つずつ。家で痒みに効く軟膏を塗ったが効かない。翌日になって赤い発疹が脇腹にさらに一つ。体の右側にしか出ないので、帯状疱疹だと判断した。抗生物質は止めた。
血液検査の結果を聞きに病院へ行ったが、白血球も増えていないし数字では異常がないと言うので、赤いポツポツが出ました、体の右側だけに。と患部を見せる。帯状疱疹のような気がします。痛みは筋肉痛に似ています。
「うん、帯状疱疹だね」ということになり、「抗ガン剤並みに強い特効薬があるから、それ出すから」
抗ガン剤というと、細胞分裂が活発な場所(つまり腫瘍)目がけて突進し、細胞を破壊するもの(なので抗ガン剤治療を受けると脱毛するのは、細胞分裂が活発な毛根細胞も破壊されるから。治療が終わればまた生えてくる)。激しい副作用があるのだろうかと不安になるが、特にそういうことも無いらしい。帯状疱疹の原因のヘルペスウイルスにだけ効く、しかも抜群に、という意味だろうか。
これからもっと痛くなるだろうけれど、効果はあるからと言われて、思い出したように「服薬中の薬はある?」と聞かれる。服んでいたら一時中止せよとのこと。「水虫の薬とか服んでない?」
処方されたゾビラックスと消炎剤を服用すると一時間位で痛みが治まった。痒みはウイルス用の軟膏が効いた。
その後発疹も増えないから、ゾビラックスは効いているようだ。
発疹発生四日目(たぶん)で飲み始めたが、ゾビラックスは発疹が出て五日以内に服用を開始するとよく効くそうだ。症状はでなかったが、口唇ヘルペスにのように唇の周りがピリピリする感じもあった。体内でヘルペスウイルスが活性化したのに呼応しているようだ。
思えばへそが痛いと言っていた時にはヘルペスウイルスが動き出していたのだ。気付け、過去の自分よ。
へそが痛いと言って抗生物質を処方されたが、今度は腹が痛くなった。処方された薬を服みきっても右の脇腹が常に痛むのでもう一度病院に行き、盲腸かも知れないと血液検査をすることになり、今度は異なる抗生物質を出された。その時はへそと腹に赤い発疹が一つずつ。家で痒みに効く軟膏を塗ったが効かない。翌日になって赤い発疹が脇腹にさらに一つ。体の右側にしか出ないので、帯状疱疹だと判断した。抗生物質は止めた。
血液検査の結果を聞きに病院へ行ったが、白血球も増えていないし数字では異常がないと言うので、赤いポツポツが出ました、体の右側だけに。と患部を見せる。帯状疱疹のような気がします。痛みは筋肉痛に似ています。
「うん、帯状疱疹だね」ということになり、「抗ガン剤並みに強い特効薬があるから、それ出すから」
抗ガン剤というと、細胞分裂が活発な場所(つまり腫瘍)目がけて突進し、細胞を破壊するもの(なので抗ガン剤治療を受けると脱毛するのは、細胞分裂が活発な毛根細胞も破壊されるから。治療が終わればまた生えてくる)。激しい副作用があるのだろうかと不安になるが、特にそういうことも無いらしい。帯状疱疹の原因のヘルペスウイルスにだけ効く、しかも抜群に、という意味だろうか。
これからもっと痛くなるだろうけれど、効果はあるからと言われて、思い出したように「服薬中の薬はある?」と聞かれる。服んでいたら一時中止せよとのこと。「水虫の薬とか服んでない?」
処方されたゾビラックスと消炎剤を服用すると一時間位で痛みが治まった。痒みはウイルス用の軟膏が効いた。
その後発疹も増えないから、ゾビラックスは効いているようだ。
発疹発生四日目(たぶん)で飲み始めたが、ゾビラックスは発疹が出て五日以内に服用を開始するとよく効くそうだ。症状はでなかったが、口唇ヘルペスにのように唇の周りがピリピリする感じもあった。体内でヘルペスウイルスが活性化したのに呼応しているようだ。
思えばへそが痛いと言っていた時にはヘルペスウイルスが動き出していたのだ。気付け、過去の自分よ。
2007年
09月
26日
(水)
00:01 |
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荻上直子監督の『めがね』を観る。
観光するところもなく携帯電話も通じない、海の美しいところ(ロケ地は与論島)の空港に降り立ったタエコ(小林聡美)。最初は民宿ハマダの、食事をみんなで食べるような雰囲気に馴染むことができなかった。
ハマダのユージ(光石研)が作る料理は美味しそうだし、海岸で振る舞われるサクラ(もたいまさこ)のカキ氷(茹で小豆に氷、そこにシロップ)も食べてみたくなったが、「ここにいる才能」がある人間だけがやってくる場所……入ってこられるのに出られないようではないか。空も海も書き割りに見えてきて困った。飛浩隆の『グラン・ヴァカンス』の世界を思い出し、登場人物たちは肉体を捨て、情報だけになって永遠の春を謳歌しようとしているのかと思った。でなければ、死後の世界。生まれ変わるまでの間、魂が安らぐ場所。のんびりしたいけど出来ずにいる人が観て安らぐ映画なのかもしれないが、考えすぎて安らげなかった。
同じ荻上直子の『かもめ食堂』も似たテイストだが、あれはフィンランドのヘルシンキでカフェを開いたはいいが閑古鳥が鳴いている店の話だった。ハマダのユージは、「お客さんがあんまり来ると困るから」と言って、客がたまにしか来ない・タエコしかいない状況を歓迎している。お客に来て欲しいかもめ食堂と、お客に来て欲しくないハマダでは、同じ「客が居ない」状況でも全然違う。霞を喰っているのかのようなユージの言動で、ますます仮想世界での出来事のように思えるのだった。
観光するところもなく携帯電話も通じない、海の美しいところ(ロケ地は与論島)の空港に降り立ったタエコ(小林聡美)。最初は民宿ハマダの、食事をみんなで食べるような雰囲気に馴染むことができなかった。
ハマダのユージ(光石研)が作る料理は美味しそうだし、海岸で振る舞われるサクラ(もたいまさこ)のカキ氷(茹で小豆に氷、そこにシロップ)も食べてみたくなったが、「ここにいる才能」がある人間だけがやってくる場所……入ってこられるのに出られないようではないか。空も海も書き割りに見えてきて困った。飛浩隆の『グラン・ヴァカンス』の世界を思い出し、登場人物たちは肉体を捨て、情報だけになって永遠の春を謳歌しようとしているのかと思った。でなければ、死後の世界。生まれ変わるまでの間、魂が安らぐ場所。のんびりしたいけど出来ずにいる人が観て安らぐ映画なのかもしれないが、考えすぎて安らげなかった。
同じ荻上直子の『かもめ食堂』も似たテイストだが、あれはフィンランドのヘルシンキでカフェを開いたはいいが閑古鳥が鳴いている店の話だった。ハマダのユージは、「お客さんがあんまり来ると困るから」と言って、客がたまにしか来ない・タエコしかいない状況を歓迎している。お客に来て欲しいかもめ食堂と、お客に来て欲しくないハマダでは、同じ「客が居ない」状況でも全然違う。霞を喰っているのかのようなユージの言動で、ますます仮想世界での出来事のように思えるのだった。
2007年
09月
25日
(火)
00:01 |
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久手川利之(きゅうてがわ・としゆき)の「九谷焼色絵磁器作品展」が開かれる。大和の香林坊本店(金沢市)の六階、クラフト工房で、九月二十七日(木)から十月九日(火)まで。開催中の定休日は十月三日水曜日。
久手川作品は、構成は新鮮でもモチーフは古典だったりするので、ちょっと面白いが突飛でない。普段に使って楽しい食器。
画像は、久手川利之作のれんげ色々。

久手川作品は、構成は新鮮でもモチーフは古典だったりするので、ちょっと面白いが突飛でない。普段に使って楽しい食器。
画像は、久手川利之作のれんげ色々。

2007年
09月
24日
(月)
00:01 |
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ウーヴェ・ティムの『カレーソーセージをめぐるレーナの物語』(浅井晶子・訳、河出書房新社Modern & Classic )を読む。
ミュンヘンに住む「僕」は、ハンブルクの伯母と同じアパートに住んでいたブリュッカー夫人が露店で売っていたカレーソーセージ(カレーヴルスト)が、ベルリンあたりでよく食べられるカレーソーセージのオリジナルではないかと考える。今はハールブルクの老人ホームで暮らすレーナ・ブリュッカーを訪ね、トルテをご馳走し、七日に渡りカレーソーセージの始まりを聞く。カレーソーセージに至る語りは一九四五年四月二十九日日曜日から始まった。この日の午後、ヒトラーとエヴァ・ブラウンが結婚している。
最初はなかなかカレーソーセージに行き着かなくて、「僕」のようにブリュッカー夫人を急かしたくなるのだが、読んでいるうちにだんだんカレーソーセージに近付くのがもったいなくなっていった。確かにカレーソーセージに至るまでは、これだけを語らないといけないと納得する。端折れば五分で終わるかも知れないが、それでは肝心なことが伝わらない。
今は老いて髪も薄くなったブリュッカー夫人が、短いスカートがはけなくなるまでまだ何年かある、金髪の美女(しかも身長百八十センチ)だった頃に訪れた人生の転機と、その機を逃さずに生かす才覚。レーナ・ブリュッカーがただ者ではないのは、目が見えなくなっても、風景を編み込んだみごとなセーターを編んでいることからもわかる。
戦争は多くの人の人生に影響を及ぼさずにおかないが、一人の女性にカレーソーセージを発見させたのもその一つ。
カレーヴルスト、なんとなく、炒めたソーセージにカレー粉をまぶしたものだと思っていたが、読んだら、輪切りにしたソーセージを炒め、熱したトマトケチャップにカレー粉を混ぜたソースに絡ませたものだった。
訳者はあとがきで、名物だからとすすめられて食べたことはあるが、食べてがっかりしたと述べている。美味しいお店もあるようなので行ってみたい気もするが、またがっかりしたくないとも。その気持ちはわかる。記憶や想像の中の方が美味しいことは多々ある。
ミュンヘンに住む「僕」は、ハンブルクの伯母と同じアパートに住んでいたブリュッカー夫人が露店で売っていたカレーソーセージ(カレーヴルスト)が、ベルリンあたりでよく食べられるカレーソーセージのオリジナルではないかと考える。今はハールブルクの老人ホームで暮らすレーナ・ブリュッカーを訪ね、トルテをご馳走し、七日に渡りカレーソーセージの始まりを聞く。カレーソーセージに至る語りは一九四五年四月二十九日日曜日から始まった。この日の午後、ヒトラーとエヴァ・ブラウンが結婚している。
最初はなかなかカレーソーセージに行き着かなくて、「僕」のようにブリュッカー夫人を急かしたくなるのだが、読んでいるうちにだんだんカレーソーセージに近付くのがもったいなくなっていった。確かにカレーソーセージに至るまでは、これだけを語らないといけないと納得する。端折れば五分で終わるかも知れないが、それでは肝心なことが伝わらない。
今は老いて髪も薄くなったブリュッカー夫人が、短いスカートがはけなくなるまでまだ何年かある、金髪の美女(しかも身長百八十センチ)だった頃に訪れた人生の転機と、その機を逃さずに生かす才覚。レーナ・ブリュッカーがただ者ではないのは、目が見えなくなっても、風景を編み込んだみごとなセーターを編んでいることからもわかる。
戦争は多くの人の人生に影響を及ぼさずにおかないが、一人の女性にカレーソーセージを発見させたのもその一つ。
カレーヴルスト、なんとなく、炒めたソーセージにカレー粉をまぶしたものだと思っていたが、読んだら、輪切りにしたソーセージを炒め、熱したトマトケチャップにカレー粉を混ぜたソースに絡ませたものだった。
訳者はあとがきで、名物だからとすすめられて食べたことはあるが、食べてがっかりしたと述べている。美味しいお店もあるようなので行ってみたい気もするが、またがっかりしたくないとも。その気持ちはわかる。記憶や想像の中の方が美味しいことは多々ある。
2007年
09月
20日
(木)
00:01 |
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東京国立博物館本館特別1室(階段を上って左)で、特集陳列「東洋の名品―唐物」を見る。
分蔵されていた梁楷(伝梁楷含む)の三幅が、三幅対として国宝に指定されたということで、「出山釈迦図」「雪景山水図」、伝梁楷の「雪景山水図」を並べて一度に。こうして眺めると、伝梁楷のは微妙にトーンが違う。
南宋の龍泉窯の青磁茶碗「銘馬蝗絆(ばこうはん)」も同じ室にあった。外から見ると大胆に数カ所かすがいが打たれているが、内側にまで響いていない。
緑がかった青い釉薬が美しい。この茶碗は下の解説にある「お話」も含めて好きなのだが、我ながら俗な茶人のようで恥ずかしい。
馬蝗絆 http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=B07&processId=02&colid=TG2354
分蔵されていた梁楷(伝梁楷含む)の三幅が、三幅対として国宝に指定されたということで、「出山釈迦図」「雪景山水図」、伝梁楷の「雪景山水図」を並べて一度に。こうして眺めると、伝梁楷のは微妙にトーンが違う。
南宋の龍泉窯の青磁茶碗「銘馬蝗絆(ばこうはん)」も同じ室にあった。外から見ると大胆に数カ所かすがいが打たれているが、内側にまで響いていない。
緑がかった青い釉薬が美しい。この茶碗は下の解説にある「お話」も含めて好きなのだが、我ながら俗な茶人のようで恥ずかしい。
■解説
日本に伝わる青磁茶碗を代表する優品である。江戸時代の儒学者,伊藤東涯が記した『馬蝗絆茶甌記』によると,かつて室町時代の将軍足利義政がこの茶碗を所持していたおり,ひび割れが生じたため,代わるものを中国に求めたところ,明時代の中国にはもはやそのようなものはなく,鉄の鎹でひび割れを止めて送り返してきたという。この鎹を大きな蝗に見立てて,馬蝗絆と名づけられた。
馬蝗絆 http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=B07&processId=02&colid=TG2354
2007年
09月
18日
(火)
22:01 |
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クリス・ヌーナン監督の『ミス・ポター』を観る。
一九〇二年、ロンドンの出版社を三十二歳の独身女性、ミス・ポター(レニー・ゼルウィガー)がポートフォリオを持って訪れる。ウサギを主人公にした絵本を出版して貰うために原稿を持ち込んだのだが、断られるのには慣れているようだった。しかし、偶然、出版されることが決まって有頂天となり、公園を馬車で飛ばすよう御者に命じる。どこにいくにも婆やが付き従い、立派な二頭立ての白馬の馬車に乗る彼女は、上流階級の家庭の子女だった。
ミス・ポターは、ビアトリクス・ポター、『ピーター・ラビット』の作者で、名前は知らなくても青い上着の茶色いウサギを知らない人はいないだろう。独身女性の振る舞いが限定され、結婚しないことが異常と見なされる時代に、独身を通し、自立しようとするビアトリクス。独身を通すと言っても、良い相手(自分を理解し、愛してくれる誰か)に巡り会えなかっただけのようだ。担当編集者ノーマン(ユアン・マクレガー)の姉ミリー(エミリー・ワトソン)ももう若くはないが独身で、二人で「結婚なんてしない」と言っていたが、ビアトリクスが求婚されたと知ると祝福してくれた。「あなたが幸せになるですもの、あたりまえじゃない」と言うところがおとなの振る舞い。
大成功した絵本作家となり、名声と富を自力で手に入れた娘を、母親は祝福しない。自立の一番の障害も母親。映画ではそれほど険悪には見えなかったが、自分の期待通りの振る舞いをしない娘に苛立つ母親と、母親の予想外の方向へ進もうとする娘が仲良くできるものだろうか。ビアトリクスの弟もワイン商の娘と駆け落ちしているようだし、そうとう困った母親だったのではないのだろうか。
親子の対立はありふれているし、洋の東西、百年の時間を超えたある典型なのかも知れないが、観ながら漫画家の渡辺やよいを思い出した。『AERA』の「現代の肖像」で知ったが、渡辺の母親は彼女が学校で良い成績をとっても、大学に入っても、漫画家になって収入が増えても、結婚しても、子どもを産んでも不満で、認めることがなかった(おそらく今も)。娘の才能に理解のある父親がいるところまで似ていた(渡辺の父は故人)。
ポター家は湖水地方で夏を過ごすのだが、涼しいを通り越して肌寒そうに見えた。撮影時期のせいだろうか、そういう気候なのだろうか。
(本編には関係ないがユアン・マクレガーの額のイボが気になってしょうがなかった。)
一九〇二年、ロンドンの出版社を三十二歳の独身女性、ミス・ポター(レニー・ゼルウィガー)がポートフォリオを持って訪れる。ウサギを主人公にした絵本を出版して貰うために原稿を持ち込んだのだが、断られるのには慣れているようだった。しかし、偶然、出版されることが決まって有頂天となり、公園を馬車で飛ばすよう御者に命じる。どこにいくにも婆やが付き従い、立派な二頭立ての白馬の馬車に乗る彼女は、上流階級の家庭の子女だった。
ミス・ポターは、ビアトリクス・ポター、『ピーター・ラビット』の作者で、名前は知らなくても青い上着の茶色いウサギを知らない人はいないだろう。独身女性の振る舞いが限定され、結婚しないことが異常と見なされる時代に、独身を通し、自立しようとするビアトリクス。独身を通すと言っても、良い相手(自分を理解し、愛してくれる誰か)に巡り会えなかっただけのようだ。担当編集者ノーマン(ユアン・マクレガー)の姉ミリー(エミリー・ワトソン)ももう若くはないが独身で、二人で「結婚なんてしない」と言っていたが、ビアトリクスが求婚されたと知ると祝福してくれた。「あなたが幸せになるですもの、あたりまえじゃない」と言うところがおとなの振る舞い。
大成功した絵本作家となり、名声と富を自力で手に入れた娘を、母親は祝福しない。自立の一番の障害も母親。映画ではそれほど険悪には見えなかったが、自分の期待通りの振る舞いをしない娘に苛立つ母親と、母親の予想外の方向へ進もうとする娘が仲良くできるものだろうか。ビアトリクスの弟もワイン商の娘と駆け落ちしているようだし、そうとう困った母親だったのではないのだろうか。
親子の対立はありふれているし、洋の東西、百年の時間を超えたある典型なのかも知れないが、観ながら漫画家の渡辺やよいを思い出した。『AERA』の「現代の肖像」で知ったが、渡辺の母親は彼女が学校で良い成績をとっても、大学に入っても、漫画家になって収入が増えても、結婚しても、子どもを産んでも不満で、認めることがなかった(おそらく今も)。娘の才能に理解のある父親がいるところまで似ていた(渡辺の父は故人)。
ポター家は湖水地方で夏を過ごすのだが、涼しいを通り越して肌寒そうに見えた。撮影時期のせいだろうか、そういう気候なのだろうか。
(本編には関係ないがユアン・マクレガーの額のイボが気になってしょうがなかった。)
2007年
09月
18日
(火)
21:01 |
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COCOの『今日の早川さん』(早川書房)を読む。
blogで読んでいたけれど、紙に印刷され束ねられると、また違った感触があり、読み味が異なる。
登場人物の一人の岩波さんは胸が大きいキャラクターなのだが、本で見たら大きすぎて垂れ気味で、そこだけ違和感を感じた。
ある程度の量の本を読む人間なら心当たりがあることばかりで、面白かった。
blogで読んでいたけれど、紙に印刷され束ねられると、また違った感触があり、読み味が異なる。
登場人物の一人の岩波さんは胸が大きいキャラクターなのだが、本で見たら大きすぎて垂れ気味で、そこだけ違和感を感じた。
ある程度の量の本を読む人間なら心当たりがあることばかりで、面白かった。
2007年
09月
18日
(火)
00:01 |
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平山瑞穂の『株式会社ハピネス計画』(小学館)を読む。
婚約を破棄され、会社もリストラされた二十八歳の氏家譲は、郷里の帚木に帰ってくる。そこで中学時代の同級生でロックスターを自称する阿久津武蔵に再会、愛人の世話をさせられそうになったりしたが、阿久津の会社、ハピネス計画の仕事を手伝うことになる。
面白くすいすい読めたが、前作の『冥王星パーティ』よりも容赦がない。世の中にはどうしようもない人間がおり、成人するまえにもう腐臭を放ち始めていることを警告されたような気持ちになった。確かに幼いながらも邪悪な人間は存在している。無邪気を装って。でなければ小中学生が何人も自殺したりはしないず。
しかし主人公も作者も絶望には至っていない。希望もある。その象徴は阿久津の愛人の娘の樹雲(じゅうん)という四歳児で、デリカシーに欠ける若い母親に育てられつつも、観察眼もあり、なかなかしっかりしているのだった。
婚約を破棄され、会社もリストラされた二十八歳の氏家譲は、郷里の帚木に帰ってくる。そこで中学時代の同級生でロックスターを自称する阿久津武蔵に再会、愛人の世話をさせられそうになったりしたが、阿久津の会社、ハピネス計画の仕事を手伝うことになる。
面白くすいすい読めたが、前作の『冥王星パーティ』よりも容赦がない。世の中にはどうしようもない人間がおり、成人するまえにもう腐臭を放ち始めていることを警告されたような気持ちになった。確かに幼いながらも邪悪な人間は存在している。無邪気を装って。でなければ小中学生が何人も自殺したりはしないず。
しかし主人公も作者も絶望には至っていない。希望もある。その象徴は阿久津の愛人の娘の樹雲(じゅうん)という四歳児で、デリカシーに欠ける若い母親に育てられつつも、観察眼もあり、なかなかしっかりしているのだった。
2007年
09月
16日
(日)
08:01 |
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腹痛(ヘソ痛)つづく。かかったことがないからわからないが、最悪の事態を腹膜炎と設定する。だとしたらのたうち回って苦しんでいないといけないし、手術をしないと助からない。
近所の内科に行って、へそ掃除をしてからへそが痛いと言ってヘソを見せると、こともなげに炎症を起こしてますねと言われる。
腹膜炎ではと懸念を口にすると「ない、それはない」と一言。
抗生物質を処方される。
近所の内科に行って、へそ掃除をしてからへそが痛いと言ってヘソを見せると、こともなげに炎症を起こしてますねと言われる。
腹膜炎ではと懸念を口にすると「ない、それはない」と一言。
抗生物質を処方される。
2007年
09月
14日
(金)
00:01 |
編集
以前にヘソをいじって化膿させて以来、ヘソには触らないようにしていたが、風呂上がりに思い立って綿棒とオイルで掃除した。
ふと気付くと腹が痛い。筋肉痛だと思ったが、よく考えれば腹筋運動などしていない。思い当たることはへその掃除で、加減がわからなくて強く触ったような気がする。「ヘソをいじるとお腹が痛くなる」は迷信ではないのだと、子々孫々まで語り伝えることにしよう。
(病気の自覚症状だったらどうしようという不安もある)
腹に力を入れるとヘソの右隣が痛み、その痛みが脇腹を横切って背中に回る。皮膚科で膿をしぼられた時は、脇の下から体の側面を痛みが走った。神経がつながっていることを実感する。
ふと気付くと腹が痛い。筋肉痛だと思ったが、よく考えれば腹筋運動などしていない。思い当たることはへその掃除で、加減がわからなくて強く触ったような気がする。「ヘソをいじるとお腹が痛くなる」は迷信ではないのだと、子々孫々まで語り伝えることにしよう。
(病気の自覚症状だったらどうしようという不安もある)
腹に力を入れるとヘソの右隣が痛み、その痛みが脇腹を横切って背中に回る。皮膚科で膿をしぼられた時は、脇の下から体の側面を痛みが走った。神経がつながっていることを実感する。
2007年
09月
13日
(木)
00:01 |
編集
加門七海の『祝山』(光文社文庫)を読む。
小説家の鹿角南は、肝試しをテーマに執筆していたが筆が思うように進まなかった。そんなとき、昔の知り合いが連絡を寄越して会いたがったため、鹿角は取材を兼ねて会いに行き、肝試しに山の廃墟に行った話を聞く。
主人公の名前からして加門七海本人を彷彿とさせるという実話風の仕掛け。
登場人物達は、怪異に遭えると評判の廃墟に出掛け、その帰りに神社にお参りするのだが、帰ってきてから不吉なことばかりが起きていた。肝試しに行ったメンバーのうちの常識がありそうな若尾が、神社に行ったけれど、あんな不敬を働いてはお払いの効果がないのではと鹿角に打ち明ける。「……だって、彼、境内に唾を吐いたんですよ」
この部分を読んで、知り合いから聞いた話を思い出した。
ある人が旅行に行き、そこの有名な神社に出掛けた。一緒に行った人は神社仏閣に興味が無く、手を合わせないのはまだしも、どういうつもりか境内に唾を吐いたというもの。その後にどういうことがあったか(なかったか)は知らないが、この話を聞いた時、こういう人とはつき合わない方が良いのではないかと思ったものだった。
教訓。肝試しにいわくのある場所に行き、悪いものを拾ってきて困るくらいなら、最初から肝試しには行くな。
小説家の鹿角南は、肝試しをテーマに執筆していたが筆が思うように進まなかった。そんなとき、昔の知り合いが連絡を寄越して会いたがったため、鹿角は取材を兼ねて会いに行き、肝試しに山の廃墟に行った話を聞く。
主人公の名前からして加門七海本人を彷彿とさせるという実話風の仕掛け。
登場人物達は、怪異に遭えると評判の廃墟に出掛け、その帰りに神社にお参りするのだが、帰ってきてから不吉なことばかりが起きていた。肝試しに行ったメンバーのうちの常識がありそうな若尾が、神社に行ったけれど、あんな不敬を働いてはお払いの効果がないのではと鹿角に打ち明ける。「……だって、彼、境内に唾を吐いたんですよ」
この部分を読んで、知り合いから聞いた話を思い出した。
ある人が旅行に行き、そこの有名な神社に出掛けた。一緒に行った人は神社仏閣に興味が無く、手を合わせないのはまだしも、どういうつもりか境内に唾を吐いたというもの。その後にどういうことがあったか(なかったか)は知らないが、この話を聞いた時、こういう人とはつき合わない方が良いのではないかと思ったものだった。
教訓。肝試しにいわくのある場所に行き、悪いものを拾ってきて困るくらいなら、最初から肝試しには行くな。
2007年
09月
12日
(水)
00:01 |
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山形石雄の『戦う司書と虚言者の宴』(スーパーダッシュ文庫)を読む。
シリーズ七作目。自分が思っていた以上に武装司書が多いことを知った。世界に二十人くらいしか居ないと思っていたが、違っていた。過去と現在が行き来する構成で、構成自体は珍しくないが、読者の反応まで考えてあって(作者の予想する通りの反応をしたという自覚がある)ちょっと感心した。
前嶋重機のイラストは素敵だが、ハミュッツ=メセタのシャツの前の開きかげんが巻を追うごとにどんどん大きくなり、ヘソまで見えそうで危険だ。
書店で『pen』の表紙が東京国立博物館の本館の大階段なので、気になって手に取った。スーツの特集で、本館や、床のタイルが美しい表慶館で撮影されていた。
シリーズ七作目。自分が思っていた以上に武装司書が多いことを知った。世界に二十人くらいしか居ないと思っていたが、違っていた。過去と現在が行き来する構成で、構成自体は珍しくないが、読者の反応まで考えてあって(作者の予想する通りの反応をしたという自覚がある)ちょっと感心した。
前嶋重機のイラストは素敵だが、ハミュッツ=メセタのシャツの前の開きかげんが巻を追うごとにどんどん大きくなり、ヘソまで見えそうで危険だ。
書店で『pen』の表紙が東京国立博物館の本館の大階段なので、気になって手に取った。スーツの特集で、本館や、床のタイルが美しい表慶館で撮影されていた。
2007年
09月
11日
(火)
21:01 |
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どういう人なのか知らないが、会場で『今日の早川さん』の登場人物の一人、国生寛子さん(通称カンコさん)に似た人を見かけた。
髪型と眼鏡のせいでそう見えたのかも知れないが、カンコさんと違って感じの良い笑顔だった。
(カンコさんはカンコさんで魅力的だけど)(ト、誰にともなく言い訳する)
髪型と眼鏡のせいでそう見えたのかも知れないが、カンコさんと違って感じの良い笑顔だった。
(カンコさんはカンコさんで魅力的だけど)(ト、誰にともなく言い訳する)
2007年
09月
11日
(火)
00:01 |
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摩砂雪・鶴巻和哉監督、庵野秀明総監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観る。
十五年前のセカンドインパクトで人類の半分を失った地球。日本の第三新東京市は使徒(人類を攻撃する強大な何か)を迎え撃つための要塞都市で、そこに生き別れの父親に招かれた十四歳の碇シンジは、汎用人型兵器エヴァンゲリオンに搭乗することになる。
オンタイムでは観ておらず、夜中・未明・明け方の再放送を途切れ途切れに視聴し、物語の事情がよくわからないまま映画館で劇場版を観て、ますますわからなくなった十年前。が、今度はよくわかったし、先はどうなるか知らないが、面白かった。ここまでは付いて来ることができた。
突貫工事、人海戦術、迫るデッドラインに手に汗握り、非常時には地下に格納される高層建築(油圧で昇降しているのか)や碍子(がいし)に心ときめいた。
「ヤシマ作戦」は、八州(やしま・日本の美称)から電力を集めるからだと思っていたが、テレビ版では違うのか?
電力消費量が発電量を上回ることが懸念された今年の八月二十日、電力会社はこの日に備えてあれこれと手を打っていたが、あれは「リアル・ヤシマ作戦」だったなあと思った。
宇多田ヒカルが歌うテーマ曲は、ちゃんと映画に合っていて良かった。
十五年前のセカンドインパクトで人類の半分を失った地球。日本の第三新東京市は使徒(人類を攻撃する強大な何か)を迎え撃つための要塞都市で、そこに生き別れの父親に招かれた十四歳の碇シンジは、汎用人型兵器エヴァンゲリオンに搭乗することになる。
オンタイムでは観ておらず、夜中・未明・明け方の再放送を途切れ途切れに視聴し、物語の事情がよくわからないまま映画館で劇場版を観て、ますますわからなくなった十年前。が、今度はよくわかったし、先はどうなるか知らないが、面白かった。ここまでは付いて来ることができた。
突貫工事、人海戦術、迫るデッドラインに手に汗握り、非常時には地下に格納される高層建築(油圧で昇降しているのか)や碍子(がいし)に心ときめいた。
「ヤシマ作戦」は、八州(やしま・日本の美称)から電力を集めるからだと思っていたが、テレビ版では違うのか?
電力消費量が発電量を上回ることが懸念された今年の八月二十日、電力会社はこの日に備えてあれこれと手を打っていたが、あれは「リアル・ヤシマ作戦」だったなあと思った。
宇多田ヒカルが歌うテーマ曲は、ちゃんと映画に合っていて良かった。
2007年
09月
10日
(月)
00:01 |
編集
九月三日月曜日。最終日。
ほとんど企画はなく、エンディングまでのつなぎに「日本訪問」へ。英語企画で、既に日本を経験した人がこれから日本を観光しようとしている人に助言をするというもの。何か言って外国人に影響を与えたがっている日本人が何人か「その時」を虎視眈々と窺っている、という印象が。何か英語で言おうとして「日本語でどうぞ」と言われ、その日本語も混乱していた人がいた。古本や新本を買うには神田が良いが、神田駅からは遠いとか、浅草と浅草橋は違う(浅草はテンプル・エリアで、浅草橋は問屋街)、キッチングッズは合羽橋へというような、有用そうな情報も出たような。CDやDVDは渋谷のHMVかタワーレコードに行くといいという発言で、笑いが漏れた。タワーレコードはアメリカにはもうないのだ。このあたりで部屋を出て、コンスイートで最後の珈琲を飲む。
エンディング。病人は出たけれど、大きな事故もなく終了し、来年の世界SF大会"Denvention 3"と、日本SF大会"DAICON 7"に引き継ぐことが出来て良かった。挨拶をする実行委員長の井上博明が感極まって息を詰まらせていたようにも見えたが、よくわからない。
来年のデンバーでのワールドコン"Denvention 3"の紹介で、G.O.H.の一人がロバート・A・ハインラインで驚いた。よく見たら Ghost of Honor だった。幽霊か。一九四一年の最初のDenvention のGuest of Honorがハインラインだったのだそうだ。ちなみに、Denventionの後、一九四六年のPacificon Iまでワールドコンは中止される。理由は戦争。
中華街に行き、入った店の先客が一人だけなのに参加者だったのが可笑しかった。だからどうということもなかったが。ビールと空芯菜の炒めものなど。
ほとんど企画はなく、エンディングまでのつなぎに「日本訪問」へ。英語企画で、既に日本を経験した人がこれから日本を観光しようとしている人に助言をするというもの。何か言って外国人に影響を与えたがっている日本人が何人か「その時」を虎視眈々と窺っている、という印象が。何か英語で言おうとして「日本語でどうぞ」と言われ、その日本語も混乱していた人がいた。古本や新本を買うには神田が良いが、神田駅からは遠いとか、浅草と浅草橋は違う(浅草はテンプル・エリアで、浅草橋は問屋街)、キッチングッズは合羽橋へというような、有用そうな情報も出たような。CDやDVDは渋谷のHMVかタワーレコードに行くといいという発言で、笑いが漏れた。タワーレコードはアメリカにはもうないのだ。このあたりで部屋を出て、コンスイートで最後の珈琲を飲む。
エンディング。病人は出たけれど、大きな事故もなく終了し、来年の世界SF大会"Denvention 3"と、日本SF大会"DAICON 7"に引き継ぐことが出来て良かった。挨拶をする実行委員長の井上博明が感極まって息を詰まらせていたようにも見えたが、よくわからない。
来年のデンバーでのワールドコン"Denvention 3"の紹介で、G.O.H.の一人がロバート・A・ハインラインで驚いた。よく見たら Ghost of Honor だった。幽霊か。一九四一年の最初のDenvention のGuest of Honorがハインラインだったのだそうだ。ちなみに、Denventionの後、一九四六年のPacificon Iまでワールドコンは中止される。理由は戦争。
中華街に行き、入った店の先客が一人だけなのに参加者だったのが可笑しかった。だからどうということもなかったが。ビールと空芯菜の炒めものなど。
2007年
09月
06日
(木)
06:01 |
編集
九月二日日曜日。
アジアのSFには疎い(実は全般に疎いのだが)ので、ついていけなかったらすぐに出ようと通路に近い席に座って「アジアのSFと周辺事情 現状を語る」
中国人SF作家の韓松が中国SFの歴史と現状をさらっと語り、司会の立原透耶が質問し、狩野あざみが意見を述べるという感じで、アジアではなく、中国SFに焦点が当たっていたのでまとまりがあって良かった。過去三日の経験から言って、あれもこれもとなると散漫なまま終わってしまうので。主に韓氏が話し、通訳が二人がかり(メインと補助)で訳し、司会の立原も中国語を話せるのようなので、非常にスムース。スタッフが話題の言葉をホワイトボードに書いてくれたのも理解に役立った。
始まってすぐ、部屋に入って来るなり大声を出してスタッフにたしなめられ、寝不足なので眠いんだと企画を見に来たのではなく寝場所を探しに来たことを告白して追い出されている人がいた。スタッフ、良い仕事をした。
「びっくり科学実験室」、今日は圧力がテーマ。釘ベッド(釘をみっしり打った板)に横になったり、水を入れて熱した空き缶を冷やして凹ませたり、マグデブルグ実験の再現――二つの半球(ステンレスのボウル)を合わせて、中をほぼ真空にして綱引きをしたり。子どもからおとなまで大喜び。
今は亡き宜保愛子がエジプトで霊視を行った番組を検証する「ギボギボ90分!」
うっかり奥の席に座ってしまってから、まえに見たことがあることに気付く。しかし観客はどんどん増えて、出るに出られなくなって最後まで居てしまった。
ワールドコンの日程もほぼ消化され、抱き合って別れを惜しんでいる人もいた。
「会えて良かった」「また来年」「来年、デンバーで」「デンバーで会おう」「メールちょうだい」「あー、するする」
というようなことを言っているのかと想像した。
アジアのSFには疎い(実は全般に疎いのだが)ので、ついていけなかったらすぐに出ようと通路に近い席に座って「アジアのSFと周辺事情 現状を語る」
中国人SF作家の韓松が中国SFの歴史と現状をさらっと語り、司会の立原透耶が質問し、狩野あざみが意見を述べるという感じで、アジアではなく、中国SFに焦点が当たっていたのでまとまりがあって良かった。過去三日の経験から言って、あれもこれもとなると散漫なまま終わってしまうので。主に韓氏が話し、通訳が二人がかり(メインと補助)で訳し、司会の立原も中国語を話せるのようなので、非常にスムース。スタッフが話題の言葉をホワイトボードに書いてくれたのも理解に役立った。
始まってすぐ、部屋に入って来るなり大声を出してスタッフにたしなめられ、寝不足なので眠いんだと企画を見に来たのではなく寝場所を探しに来たことを告白して追い出されている人がいた。スタッフ、良い仕事をした。
「びっくり科学実験室」、今日は圧力がテーマ。釘ベッド(釘をみっしり打った板)に横になったり、水を入れて熱した空き缶を冷やして凹ませたり、マグデブルグ実験の再現――二つの半球(ステンレスのボウル)を合わせて、中をほぼ真空にして綱引きをしたり。子どもからおとなまで大喜び。
今は亡き宜保愛子がエジプトで霊視を行った番組を検証する「ギボギボ90分!」
うっかり奥の席に座ってしまってから、まえに見たことがあることに気付く。しかし観客はどんどん増えて、出るに出られなくなって最後まで居てしまった。
ワールドコンの日程もほぼ消化され、抱き合って別れを惜しんでいる人もいた。
「会えて良かった」「また来年」「来年、デンバーで」「デンバーで会おう」「メールちょうだい」「あー、するする」
というようなことを言っているのかと想像した。
2007年
09月
02日
(日)
07:01 |
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海外でのワールドコン経験者が「コンスイートがあると食いっぱぐれがないから良いね」と言っていて、なんのことだろうと思っていたが、休憩室 CON SUITE と表示された部屋に行くと、参加者が椅子やソファに座って談笑していた。コーヒーやお茶、軽食(スナックやいなり寿司)が無料で提供されていた。なるほど、こういうことか。食事をしに行けない、ちょっとコーヒー、何かを少しだけ口にしたい、誰か話し相手はいないかという時に訪ねると好い。
かき氷もあって、自分で氷をかいて、シロップをかけて食べた。久し振りだとサクサク食べていたら、キンと頭痛がしてきて往生した。

かき氷もあって、自分で氷をかいて、シロップをかけて食べた。久し振りだとサクサク食べていたら、キンと頭痛がしてきて往生した。

2007年
09月
01日
(土)
23:01 |
編集
九月一日土曜日。
「SFの中のゴシックカルチャー」
ゴスについては無知なのでわかりやすく語って貰えた。パネラーは高原英理、高柳カヨ子、マーク・ドリスコル、司会は小谷真理。ゴスは矛盾をはらむから魅力的。日本のゴスは哲学的。
高柳カヨ子が医学部を卒業しているのは知っていたが、もっぱら死体の解剖をされていることも、ゴシックファッションを千着もお持ちのコレクターで有名だとも知らなかった。
廊下で知り合いに会ったら「グレゴリー・ベンフォードのサインもらっちゃった」と自慢される。すぐに別の人からも。ベンフォード大人気。
「星新一とは何者だったのか」
少し遅れて入ったら席はあらかた埋まっていて、その後もどんどん人が増えた。立ち見多数。『星新一 一〇〇一話をつくった人』(新潮社)の著者最相葉月と新井素子が語る星新一。新井素子が語るデビュー当時(高校生だった新井がデビューした新人賞の審査員の一人が星で、星の推薦で佳作となった)の話と、植物状態の星の枕元で新井が新作の話を(心中で)していたエピソードが興味深い。そういえば、冗談でも新井素子と星新一の関係を揶揄するようなことは聞いたことがない。そういう妄想が入り込む隙がない感じ。腐女子だったら、大学で同級だった新井の父親と星がなんたら、という話を考えそうではあるが。
読みかけの『星新一 一〇〇一話をつくった人』、読まねば。
「おたくスタディーズ」
脳梗塞を患った竹熊健太郎が心配だったが、竹熊の話が一番面白かった。
外に出たら肌寒くて驚いた。
「SFの中のゴシックカルチャー」
ゴスについては無知なのでわかりやすく語って貰えた。パネラーは高原英理、高柳カヨ子、マーク・ドリスコル、司会は小谷真理。ゴスは矛盾をはらむから魅力的。日本のゴスは哲学的。
高柳カヨ子が医学部を卒業しているのは知っていたが、もっぱら死体の解剖をされていることも、ゴシックファッションを千着もお持ちのコレクターで有名だとも知らなかった。
廊下で知り合いに会ったら「グレゴリー・ベンフォードのサインもらっちゃった」と自慢される。すぐに別の人からも。ベンフォード大人気。
「星新一とは何者だったのか」
少し遅れて入ったら席はあらかた埋まっていて、その後もどんどん人が増えた。立ち見多数。『星新一 一〇〇一話をつくった人』(新潮社)の著者最相葉月と新井素子が語る星新一。新井素子が語るデビュー当時(高校生だった新井がデビューした新人賞の審査員の一人が星で、星の推薦で佳作となった)の話と、植物状態の星の枕元で新井が新作の話を(心中で)していたエピソードが興味深い。そういえば、冗談でも新井素子と星新一の関係を揶揄するようなことは聞いたことがない。そういう妄想が入り込む隙がない感じ。腐女子だったら、大学で同級だった新井の父親と星がなんたら、という話を考えそうではあるが。
読みかけの『星新一 一〇〇一話をつくった人』、読まねば。
「おたくスタディーズ」
脳梗塞を患った竹熊健太郎が心配だったが、竹熊の話が一番面白かった。
外に出たら肌寒くて驚いた。
2007年
09月
01日
(土)
22:01 |
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八月三十一日金曜日。
「怖い話をしよう」は何度もやっている企画で新ネタはないと言っていたが、初めて参加したので面白かった。
「びっくり科学実験室」で、液体窒素で花やテニスボールを凍らせて破壊するのを見る。おとなも子どもも、日本人も外国人も大喜び。卵と生クリーム、砂糖を混ぜたところに液体窒素を混ぜて作ったアイスクリームが美味。液体窒素で凍らせたマシュマロはフリーズドライな食感だった。
女性作家のパネル「未来の女性たち 一部 未来の女たち」へ。あまりイベントに参加しない大原まり子がゲストの一人で、開始前に廊下を歩いているのを目撃するが、誰も気付かず。かっこいい赤いフレームの眼鏡をかけたすらりとした佳人。ずいぶん前にアラン・ミクリの眼鏡が好きだと言っていたけれど、あれもそうだったのか。
パネルそのものは小谷真理から出された同一の質問二つにそれぞれが答えるのだが、第一の質問の回答をスピーチし、それを通訳して終了。バイリンガル企画は、時間が倍かかる。長々と回答を読み上げ、久美沙織が気を利かせて、「一旦切った方が通訳しやすいんじゃない?」と助け船を出したのに、「事前に回答して翻訳されているから大丈夫です」と言い切ったパネラーがいたが、意味不明の日本語を延々と聞かされる海外からの(日本語を母語としない・日本語を学習していない・日本語学習者だがまだ初心者)参加者の気持ちは気にならないらしい。それとも途中で切ると意味がなくなる文章だったのだろうか。
サプライズゲストは笙野頼子。作品や随筆で知っている佇まいと違わぬトーンで、伊勢の男尊女卑のエピソードを語ってくれた。遠くから見ても大珠だとわかる真珠の首飾りをお召しであった。
知り合いに会ったら「ジョージ・タケイのサイン貰っちゃった」と自慢される。『スタートレック』のカトー役の人。
「怖い話をしよう」は何度もやっている企画で新ネタはないと言っていたが、初めて参加したので面白かった。
「びっくり科学実験室」で、液体窒素で花やテニスボールを凍らせて破壊するのを見る。おとなも子どもも、日本人も外国人も大喜び。卵と生クリーム、砂糖を混ぜたところに液体窒素を混ぜて作ったアイスクリームが美味。液体窒素で凍らせたマシュマロはフリーズドライな食感だった。
女性作家のパネル「未来の女性たち 一部 未来の女たち」へ。あまりイベントに参加しない大原まり子がゲストの一人で、開始前に廊下を歩いているのを目撃するが、誰も気付かず。かっこいい赤いフレームの眼鏡をかけたすらりとした佳人。ずいぶん前にアラン・ミクリの眼鏡が好きだと言っていたけれど、あれもそうだったのか。
パネルそのものは小谷真理から出された同一の質問二つにそれぞれが答えるのだが、第一の質問の回答をスピーチし、それを通訳して終了。バイリンガル企画は、時間が倍かかる。長々と回答を読み上げ、久美沙織が気を利かせて、「一旦切った方が通訳しやすいんじゃない?」と助け船を出したのに、「事前に回答して翻訳されているから大丈夫です」と言い切ったパネラーがいたが、意味不明の日本語を延々と聞かされる海外からの(日本語を母語としない・日本語を学習していない・日本語学習者だがまだ初心者)参加者の気持ちは気にならないらしい。それとも途中で切ると意味がなくなる文章だったのだろうか。
サプライズゲストは笙野頼子。作品や随筆で知っている佇まいと違わぬトーンで、伊勢の男尊女卑のエピソードを語ってくれた。遠くから見ても大珠だとわかる真珠の首飾りをお召しであった。
知り合いに会ったら「ジョージ・タケイのサイン貰っちゃった」と自慢される。『スタートレック』のカトー役の人。
2007年
09月
01日
(土)
21:01 |
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第六十五回世界SF大会・第四十六回日本SF大会一日目。八月三十日木曜日。
桜木町駅からパシフィコ横浜まで歩きながら、首から黒いストラップを提げたアメリカ人っぽい人を何人か見る。Tシャツに半ズボンでなところはアジア各地で見られる観光客と変わらないが、Tシャツの柄がエアブラシで描かれたドラゴンだったり、SF映画のものなところが参加者っぽいなと思ったが、パシフィコに近付くに連れて増えて確信に変わる。参加者だ。
パシフィコ三階の受付で登録番号と名前を告げて、参加証(バッヂ)やスーベニールブックの入った布製のトートバックをもらう。参加証はバッグに入っているストラップに繋いで、会場内では見えるようにしておけとのこと。早速そのようにする。
パシフィコには何度も来ているが外国人が多い。しかも身体が大きい。大きすぎる人もいる。車椅子の人も多い。くつろいで大きな声で話している。まるでワールドコンに参加しているようだ。というか、これがワールドコンか。
上映会で山内鉄也監督の『忍者狩り』を観る。
上映前に中田雅喜が時代劇について解説(英語通訳付き)してくれる。これが忍者だ、リアルな忍者映画を観よと焚きつけられる。
『忍者狩り』のあと、中田さんの十代のご息女による居合パフォーマンス。肩揚げをした着物に袴、たすきをかけ、少年剣士のコスプレにも見えるが、機敏な動きを見せてくれる。英語で解説しながらやっていたが、”血振り”(文字通り、刀に付いた血を振るう動作)を説明しなかったような。
血振り……Dropping Bloodsか。
続けて上映の『斬る』も観たかったが、大ホールでのオープニングへ。
前の席の日本人が、偶然隣に座った人と英語で話し始めたので、自分は話し掛けられないようにしようとおとなしくする。
横浜市長が人力車で登場したのと、祝電が麻生太郎から届いたのに会場が沸いた。ちなみ麻生太郎は、野田昌宏の従兄弟。
今回はゲスト・オブ・オナーが五人居るが、その一人の柴野拓美が紋付き袴で登場した時はちょっと感動した。日本ではしないが、海外でのコンベンションではこういう格好をするとのこと。一緒に戦後を歩んできたSF作家、星新一、光瀬龍、矢野徹が鬼籍に入られたことを惜しんでいた。
桜木町駅からパシフィコ横浜まで歩きながら、首から黒いストラップを提げたアメリカ人っぽい人を何人か見る。Tシャツに半ズボンでなところはアジア各地で見られる観光客と変わらないが、Tシャツの柄がエアブラシで描かれたドラゴンだったり、SF映画のものなところが参加者っぽいなと思ったが、パシフィコに近付くに連れて増えて確信に変わる。参加者だ。
パシフィコ三階の受付で登録番号と名前を告げて、参加証(バッヂ)やスーベニールブックの入った布製のトートバックをもらう。参加証はバッグに入っているストラップに繋いで、会場内では見えるようにしておけとのこと。早速そのようにする。
パシフィコには何度も来ているが外国人が多い。しかも身体が大きい。大きすぎる人もいる。車椅子の人も多い。くつろいで大きな声で話している。まるでワールドコンに参加しているようだ。というか、これがワールドコンか。
上映会で山内鉄也監督の『忍者狩り』を観る。
上映前に中田雅喜が時代劇について解説(英語通訳付き)してくれる。これが忍者だ、リアルな忍者映画を観よと焚きつけられる。
『忍者狩り』のあと、中田さんの十代のご息女による居合パフォーマンス。肩揚げをした着物に袴、たすきをかけ、少年剣士のコスプレにも見えるが、機敏な動きを見せてくれる。英語で解説しながらやっていたが、”血振り”(文字通り、刀に付いた血を振るう動作)を説明しなかったような。
血振り……Dropping Bloodsか。
続けて上映の『斬る』も観たかったが、大ホールでのオープニングへ。
前の席の日本人が、偶然隣に座った人と英語で話し始めたので、自分は話し掛けられないようにしようとおとなしくする。
横浜市長が人力車で登場したのと、祝電が麻生太郎から届いたのに会場が沸いた。ちなみ麻生太郎は、野田昌宏の従兄弟。
今回はゲスト・オブ・オナーが五人居るが、その一人の柴野拓美が紋付き袴で登場した時はちょっと感動した。日本ではしないが、海外でのコンベンションではこういう格好をするとのこと。一緒に戦後を歩んできたSF作家、星新一、光瀬龍、矢野徹が鬼籍に入られたことを惜しんでいた。
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